江崎グリコが東京駅構内にオープンしたアンテナショップ「ぐりこ・やKitchen」【拡大】
大手菓子メーカーが、自社商品を直接販売する「アンテナショップ」の出店を加速している。取引先の大手流通業が、低価格の自主企画商品(プライベートブランド=PB)を増やすなか、店頭で自社商品が埋没する恐れが出てきたためだ。実演販売などを通じて、ファンを増やし、ブランドの浸透を図る狙いだ。
カルビーは4月中旬、アンテナショップ「カルビープラス」を、JR東京駅構内と、東京・台場の新しい複合商業施設「ダイバーシティ東京プラザ」にそれぞれオープンした。その場で揚げるできたてのポテトチップスや、ポテトスナック「ポテりこ」が人気といい、週末などには多くの家族連れでにぎわっている。
カルビーはこれまで北海道の新千歳空港や、東京・原宿にもアンテナショップを出店してきた。今後数年間で、全国の主要都市を中心に数十店規模に拡大する計画だ。
カルビーのように、アンテナショップは実演販売を売り物にしているケースが多い。店頭に並ぶ定番商品とは違った「作りたて感」を出し、日記形式のウェブサイト「ブログ」や短文投稿サイト「ツイッター」など口コミで、評判を広げてもらおうという狙いがある。
森永製菓が4月、初のアンテナショップとしてダイバーシティ東京プラザにオープンした「キョロちゃんのおかしなおかし屋さん」では、ソフトクリームに「おっとっと」など、人気の菓子をトッピングできるサービスがある。