スマホ、サービス開発競争へシフト 端末機能では差別化できず (1/2ページ)

2012.5.17 05:00

NTTドコモの夏モデル。19機種のうち16機種がスマートフォンだ=16日、東京都港区

NTTドコモの夏モデル。19機種のうち16機種がスマートフォンだ=16日、東京都港区【拡大】

企業の注目ニュース

 NTTドコモは16日、夏商戦に向けたスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末など計19機種を発表、6月以降順次発売する。高齢者向けや高性能機種など19機種中、16機種がスマホという力の入れよう。同時に、音声ガイダンスの機能拡充などスマホ向けサービスも強化した。スマホが浸透する中で端末自体の機能は他社と差がなくなってきている。スマホ商戦は今後、通信料やサービス利用料の収入を高める競争に移行していきそうだ。

 ドコモの高齢者向け「らくらくスマートフォン」(富士通製)は大きなボタンに加え、画面上での操作が間違いにくいという。音声も聞き取りやすくした。このスマホ向けには、データ通信料が月額2980円と低価格の料金プランも用意した。

 韓国サムスン電子製の「ギャラクシーSIII」も登場。顔を認識し画面を見ている間は消灯しないなどの新機能に加え、「おサイフケータイ」にも対応している。高速通信サービス「Xi(クロッシィ)」対応端末は11機種で、携帯端末向け放送局「NOTTV(ノッティーヴィー)」が視聴できる端末は、タブレット端末を含め5機種。

 従来型の携帯電話の新製品は事実上なかったが、山田隆持社長はこの日の発表会で、「(従来型は)前回のモデルで1年くらい対応したい」と述べ、1300万台(前年度比約47%増)とする今年度のスマホ販売目標の達成に向けた動きを加速させる。