中堅ゼネコンのハザマと安藤建設は24日、2013年4月1日付で合併すると発表した。トンネルなど土木分野に強いハザマと、民間建設に実績を持つ安藤が補完し、経営合理化することで競争力が高められると判断した。足元では東日本大震災の復興需要が出ているものの、それが一巡すれば公共事業も再び縮小、単独で生き残るのは困難と判断した。今回の合併が、大手と比べ体力に劣る他の準大手・中堅ゼネコンの再編の引き金となる可能性もある。
「両社の補完性を生かして事業分野の強化と効率化を進め、経営基盤を強化する」。会見した安藤建設の野村俊明社長は合併のメリットをこう強調した。
新社名は「安藤・間」。存続会社はハザマで、合併比率は安藤の普通株1株に対してハザマの普通株0.53株を割り当てる。合併後の会長には小野俊雄ハザマ社長、社長に野村社長が就く。ハザマは合併後も上場を維持し、安藤は13年3月27日付で上場廃止となる。支店の統廃合や、両社合わせた従業員約3400人の人員計画などは未定。
合併後は、海外やエネルギー関連事業などを強化し、「早期に連結売上高3400億円以上、経常利益65億円以上を目指す」(野村社長)としている。