政府は25日、総合海洋政策本部(本部長・野田佳彦首相)の会合を開き、洋上風力発電など海を使った再生可能エネルギーの利用を促進する方針を決めた。平成25年度中に実証実験を行う海域を全国の自治体から公募して決定し、必要な技術開発支援や法整備をする。
決定方針では「福島第1原発事故後、再生可能エネルギーの開発加速が急務」と指摘。「海域での発電には陸上以上の可能性がある」とした。
具体的には洋上風力や、波のうねりでタービンを回す潮力発電、海面の温水と海底の冷水の温度差を利用して発電する海洋温度差発電などの早期実用化を目指す。
これらの事業で先行している英国の事例を参考に、今後、洋上風力や潮力を組み合わせた実験を造船メーカーや自治体、大学などと共同で実施。発電した電力を陸上に送るための海底送電ケーブルの敷設も検討する。
すでに岩手、福島、和歌山、佐賀などの各県が周辺海域への事業誘致に積極的な姿勢を示しているという。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の試算によると、日本沿岸に打ち寄せる波の潜在的な発電能力は約3600万キロワット(原発36基分)に相当するとされる。
政府は海洋発電を新たなエネルギー源と位置付け、将来的には関連インフラの海外輸出なども見込んでいる。