700メガヘルツ帯利用申請締め切り ドコモなど3社に事実上決定

2012.5.26 05:00

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 携帯電話向けに総務省が3社の通信事業者に割り当てる700メガヘルツの周波数帯について、同省は25日に利用申請を締め切り、申請したNTTドコモ、KDDI、イー・アクセスの3社への割り当てが事実上決まった。総務省は各社提案を比較、6月中に割り当ての詳細を決定する。

 対象の周波数帯は上りと下りの30メガヘルツ幅2つで、これをそれぞれ10メガヘルツ幅に3等分して割り当てる。ただ3等分されたうち両端にある周波数帯はテレビ向けなど隣接する周波数帯の影響でつながりにくくなることなどが懸念される。このため、3社は中央の周波数帯を希望したとみられる。

 この場合、既存の事業者が別の周波数帯へ移行する費用の負担額(上限1500億円)の多さや、人口カバー率の高さなどを比較し、割り当てを決めることになる。審査には、申請から1カ月程度かかるとみられる。

 この周波数帯は障害物を避けてつながりやすいため「プラチナバンド」と呼ばれ、スマートフォン(高機能携帯電話)の普及でデータ通信量増大を懸念する各社が割り当てを希望。別のプラチナバンドである900メガヘルツ帯の割当先となったソフトバンクモバイルは申請しなかった。