国内の主な油・ガス田【拡大】
原発の稼働停止に伴い化石燃料の輸入が急激に増える中、国産の石油や天然ガス開発が熱を帯びてきた。新型資源といえるシェールオイルの国内初の試掘が秋田県で始まるほか、新潟県の佐渡南西沖では国内最大級の油・ガス埋蔵量が期待される地層が発見された。国内消費量に占める国産の石油やガスの割合は小さいものの、開発が進めば液化天然ガス(LNG)などの輸入急増によって拡大する国富流出に一定の歯止めがかかるため、商業生産が待たれる。
シェールオイル試掘
石油資源開発は秋田県由利本荘市の鮎川油・ガス田で、来年にもシェールオイルの試掘に入る。これに加え、県内に保有する申川(さるかわ)油田、由利原油・ガス田でも探鉱を検討している。
シェールオイルの地層は、通常の油田のように原油が地層と地層の間に貯留しておらず、広範囲に分布している。国内では「油・ガス田が集中する秋田や山形、新潟県あたりなら他の油・ガス田周辺でも見つかる可能性がある」(業界関係者)。