アジア最大級の家電・IT(情報技術)見本市「CEATEC JAPAN(シーテックジャパン)2012」が2日、千葉市の幕張メッセで開幕した。ITを駆使して電力を効率的に利用する「スマート技術」を電機各社が競い、トヨタ自動車が初出展するなど電気自動車(EV)と連動した技術の展示も目立った。一方、日立製作所がテレビの展示を見送るなど、テレビ依存からの脱却を色濃くにじませる内容となった。
日中関係の悪化から、中国企業は22社が出展を取りやめ、32社の参加にとどまった。全体としては前回より38多い624の企業・団体が出展した。
関係者ら向けの特別招待日の2日、最も盛況だったのは自動車メーカーのブースだ。トヨタ自動車は、1人乗りEV「コムス」をベースにしたコンセプト車を出展。車内からスマートフォン(高機能携帯電話)で自宅の空調や施錠などを操作できるシステムを公開した。
日産自動車はスマホで指示すると、自動運転で車庫入れなどができるEVのコンセプト車を展示。山下光彦副社長は「お抱え運転手付きのような車だ」と強調した。