NTTドコモがスマートフォン(高機能携帯電話)向け高速データ通信サービス「LTE<商品名=Xi(クロッシィ)>」の通信速度を現行の2倍に引き上げる基地局を来年3月末までに4000局設置することが5日、分かった。
米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5」の発売を機にLTEサービスに参入したKDDIとソフトバンクモバイルに対抗、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載スマホ向けに高速LTEサービスを本格展開する。
ドコモは2010年12月に国内で初めてLTEサービスを提供、今年9月23日に契約数が600万件を超えている。現在の通信速度は東京、名古屋、大阪の一部施設やエリアなど数十カ所の基地局で先行サービスしている毎秒最大75メガビットを除き、37.5メガビットにとどまっている。
LTEサービスに使う周波数は2ギガヘルツ帯の20メガヘルツ幅。多くは通常の第三世代携帯電話サービス「FOMA」に使用しており、4分の1の5ギガヘルツ幅しかLTEに使えないためだが、順次10メガヘルツ幅に拡大。3月末までにLTE対応基地局2万局の設置を計画しており、人口の多いエリアを中心に75メガビットサービス向け基地局の設置を急ぐ。