子供に人気の「アンパンマン自動販売機」=大阪市平野区の「ダイエー長吉店」(宇野貴文撮影)【拡大】
飲料用自動販売機が肩身の狭い立場に追いやられている。平成23年の普及台数は253万台と前年比2・3%減少したほか、電力不足による節電要請で消灯を余儀なくされるなど、まるで“じゃま者”扱い。
そんな逆風下、飲料メーカーが生き残り策の一環として注目しているのが「おしゃべり機能」だ。当初は売り上げにつながらない余分な機能とみられていたが、新たな需要を掘り起こす意外な効果をもたらしている。
アンパンマン効果で売り上げ1・5倍
「ぼく、アンパンマン! みんな元気?」
明治(東京都)がテーマパークや商業施設で展開する「アンパンマン自動販売機」。売れ筋の紙パック飲料などを販売しており、自販機に近づくと、人感センサーが反応し、おなじみのテーマ曲とともに、女優の戸田恵子さんによるアンパンマンの元気な声が流れ出す。
この大好きな声を聞いた子供たちは、両親に飲み物をねだり、記念撮影してもらうようせがむ。