日本マクドナルドHDの営業利益と既存店売上高【拡大】
常に先を予見してきた
日本マクドナルドの快進撃に黄信号がともり始めた。既存店売上高で8年連続、営業利益で6年連続のプラスを続けてきたが、景気低迷を背景に「中食」を強化するコンビニエンスストアなどに客足を奪われ、2012年1~9月期連結決算の営業利益は2桁の大幅減に陥った。
04年のCEO(最高経営責任者)就任以来、業績をV字回復させた原田泳幸氏は今回、不採算店の閉鎖などで乗り切る構えだ。果たして“原田マジック”の再来となるか。
「従来の手法通ぜず」
「今まで常に先を予見してきたが、東日本大震災以降、予見が狂ったというのが正直な感想だ。従来の手法では当たらなくなった」。今月1日、都内で開いた1~9月期連結決算説明会で原田CEOは、硬い表情でこう振り返った。
同期の営業利益は前年同期比17.8%減の177億円。既存店売上高が4月から10月まで6カ月連続で前年同月比マイナス、1~9月も前年同期比2.2%減と振るわなかったことが主因だ。