太陽電池の国内出荷量【拡大】
「日の丸」太陽電池メーカーが生き残りに向けた道を模索している。価格競争を仕掛ける海外メーカーが日本市場で攻勢をかけ、2012年の輸入品シェアは前年比10ポイント程度上昇し3割に達する見込みだ。
劣勢に立たされる国内勢は巻き返しに躍起で、東芝はパネルを外部から調達しメガソーラー(大規模太陽光発電)と周辺機器で稼ぐモデルを構築。パナソニックは人件費の安いマレーシアを積極活用しコスト競争力を高めるなど、逆襲を狙うが、前途は多難だ。
「世界が認めた高品質と低価格で高収益実現のソリューションを提供」-。今月5~7日に千葉市の幕張メッセで行われた太陽光発電の見本市「PVジャパン」。会場では、日本企業並みの大型ブースを設けた中国のソプレイソーラーや韓国のハンファソーラーなど外資系企業が“大々的”な宣伝文句を掲げて日本の顧客に猛アピールした。
太陽光発電協会の調べによると、08年には1%に満たなかった太陽電池の輸入品シェアは、11年に20%に達し、12年は30%に高まりそうだ。背景にあるのは7月の再生可能エネルギーの全量買い取り制度だ。