新春向けの演出が施された大丸東京店の売り場=25日、東京都千代田区【拡大】
百貨店各社の新春の風物詩でもあるクリアランスセールは、来春例年通り1月2日からほぼスタートする。7月のセールは「定価で売る時期を長くしたい」と一部が先送りしたが、売り上げは大幅に落ち込んだ。その反省から、三越伊勢丹が夏に続き1月も先送りする以外は、ほぼ例年通りに落ち着いた。
大手百貨店はクリアランスを例年1月2日、7月1日からそれぞれスタートしてきたが、今夏は大手アパレルメーカーが度重なるセールで商品に値崩れが起きていることを懸念。百貨店業界に見直しを持ちかけた結果、三越伊勢丹や高島屋、東急百貨店が約2週間先送りした。だが消費者が混乱、売り上げが大きく落ちこんだ。
百貨店にとって新春は年間最大のかき入れ時。また長引く景気低迷とデフレで消費者の低価格志向が強まっていることから1月は大手アパレルメーカーも、セール用商品を2日から供給することを決めた。これを受け高島屋、東急百貨店が先送りせず2日からとしたほか、大丸松坂屋など主要各社も2日から始める。