ビール大手、新ジャンルで明暗 2012年12月期は全社が増収確保 (1/2ページ)

2013.2.15 08:00

大手2社のビール類シェア

大手2社のビール類シェア【拡大】

 国内ビール大手4社の2012年12月期連結決算が14日出そろった。売上高は国内外でのM&A(企業の合併・買収)や海外事業の拡大などが寄与し、全社が増収を確保した。

 ただ主力の国内酒類事業では、第3のビールなど新ジャンルに力を入れたアサヒグループホールディングス(HD)とサントリーHDが業績を拡大したが、この分野で出遅れたキリンHDが売り上げを落とし、サッポロHDも営業利益が伸び悩むなど戦略で明暗を分けた。

 「中長期的なブランドの育成や新たなカテゴリーの開発がおろそかになっていた」。同日に決算発表したキリンHDの三宅占二社長は、国内事業の落ち込み要因についてこう説明した。キリンHDの国内酒類売上高は前期比1.9%減の8518億円、営業利益も10.2%減の633億円とそれぞれ減少。キリンHDは酒類の落ち込みを、特定保健用食品の「メッツコーラ」のヒットに代表される、好調な飲料事業でカバーする構え。とはいえ三宅社長は「今後は総合飲料の発想で、3年かけて増収増益にする」と慎重な姿勢を示す。

「積極的に販売促進費を投じたが、ビール類や清涼飲料の販売が振るわなかった」

  • サントリー酒類、「第3のビール」を強化 13年事業計画

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