■MBA取得者常駐で問題解決
事業会社やコンサルティング会社などで10年以上の経験を積んだ海外経営学修士(MBA)取得者などの人材を顧客企業に常駐させ、M&A(企業の合併・買収)や組織変革などの業務を支援するグローバルタスクフォース。海外市場開拓やマネジメント業務の人材不足に悩む企業にとって頼りになる存在だ。企業の「顧問役」としての役割などについて、山中英嗣社長に聞いた。
--顧客企業にMBA取得者を常駐させるメリットは
「通常のコンサルは特命業務という契約で行われ、高額の手数料が問題となっている。そこで、われわれは手数料を採用時の人件費程度に抑え、特命業務ではなく定型業務を採用の代替手段として複数人を常駐させることで、理想(事業計画)と実際の数字とのギャップの真の原因を突き止め、問題解決するサイクルが数多くできる」
--中間管理職以上の人材不足に悩む企業も多い
「通常の人材紹介での面談などでは、企業との相性が分からず、早期退職して再度募集というケースも見受けられる。弊社では、常駐したメンバーが現場で汗をかき、目標達成を明確にコミットすることで、クライアントとの密接な関係をつくる。契約中および終了後にメンバーが雇用契約に移行するケースが増えれば、ミドルマネジメント層の雇用流動化の啓発につながる」
--海外企業との事業提携や株式公開など実務への期待は大きい
「われわれのビジネススクール同窓生のMBAネットワークは世界に40万人、日本人でも2万人以上おり、企業の責任者として活躍しているケースが多い。そのため、直接同窓生経由でコンタクトをとるケースがほとんど。海外の同窓生への電話でコンタクトを取り、そのまま資本提携に至った事例もある」
--未上場のニッチ企業の支援にも乗り出す