三菱樹脂は10日、アルコール飲料や調味料などの容器として採用が広がっている「ハイバリアペットボトル」の生産能力を倍増させると発表した。約10億円を投じ、平塚工場(神奈川県平塚市)内に製造ラインを新設する。営業運転開始は11月の予定。浅井工場(滋賀県長浜市)に次ぐ2カ所目の生産拠点として、東日本を中心に供給する。
ハイバリアペットボトルは一般的なペットボトルに比べ酸素などの遮断性に優れ、内容物の品質劣化を抑えられる。軽量で持ち運びやすく、運搬時などに落としても破損しにくいことから、ワインや清酒などを入れるガラス瓶や紙パックの代替容器として採用が広がった。食用油や調味料などアルコール飲料以外の分野でも需要拡大が期待されているほか、サプリメントや医薬品など錠剤の容器としての展開も見込まれているという。
三菱樹脂は同ボトルを容器事業の中核製品と位置づけており、引き続き研究開発と需要開拓を進める一方、市場動向を踏まえさらなる増強も検討する。