スカイマークの業績【拡大】
中堅航空会社のスカイマークが仕掛ける国際線への進出計画が具体化してきた。大手の牙城である長距離の主要路線で超大型機を飛ばし、全席を上級クラスに限定するという大胆な試みに向け、操縦士の訓練など準備を着々と進めつつある。
一方で新たに近距離国際線への参入の検討も始めた。格安航空会社(LCC)の台頭に押され、業界屈指の収益力に陰りがみえ始めたなかでの大幅な事業拡大となるが、西久保慎一社長は「勝算はある」とひるまない。
エアバス本社で訓練
フランス南部のトゥールーズにある欧州航空大手、エアバスの本社で、日夜訓練に励む日本人の姿がある。スカイマークが派遣した操縦士たちだ。彼らはここで整備士とともに訓練を重ね、エアバスの超大型機「A380-800」の免許を取得する予定だ。
一方で8月には本社に実機に極めて近い環境で操縦体験ができる「フライトシミュレーター」と呼ぶ模擬飛行装置を導入し、日本でも常時訓練できる環境が整う。順調に行けば、来年には「SKY」の文字と星のマークがついたスカイマークの機体が登場するはずだ。