国土交通省は26日、バッテリーの発煙トラブルで1月中旬から運航を停止していたボーイングの最新鋭機787の運航再開を承認した。全日本空輸、日本航空は4月下旬から順次試験飛行を行い、バッテリー監視システムを設けるなど独自の安全対策を行い、6月にも商業飛行を再開する見通しだ。
太田昭宏国交相は「利用者の安心を確保することが極めて重要」と、日本独自の安全策の実施を航空会社に要請することを表明。全日空、日航は現在、米ボーイングとともにバッテリーの改修作業を進めており、並行して試験飛行を順次実施。利用者向けにB787の一連のトラブルをめぐる経緯や、安全性について説明する専用ホームページを早急に立ち上げる。
B787は従来型の機体より軽く、燃費は2割向上。中型機でも長距離飛行が可能であるなど性能には定評がある。「大型機に見合う需要がなかった長距離路線にも就航できる大きな武器」(全日空の篠辺修社長)で、全日空と日航はB787を「次代を担う主力機」と位置づけている。
世界50機のうち全日空は最多の17機、日航は7機を導入しており、日本勢だけで半分を占める。それだけに運航停止で事業計画が狂い影響が少なからず出た。
特に世界初の導入をうたった全日空は運航停止後、国内線、国際線あわせて約3600便が欠航。1月だけで14億円の減収となり、4月の持ち株会社制移行にあわせて、2月に予定していた中期経営計画の公表の延期に追い込まれた。