松田聖子さんと、中島みゆきさんや小泉今日子さんが共演したCMで一躍注目を集めた富士フイルムの化粧品「アスタリフト」。同社に限らず、化粧品業界には近年、異業種からの参入が相次いでいる。関西系の企業だけでも、江崎グリコ(大阪市西淀川区)にロート製薬(大阪市生野区)、サントリー(大阪市北区)…。いずれも、本業で長年培ってきた高い技術を化粧品に応用、業務の多角化を図ったことが特徴となっている。(袖中陽一)
創業以来のこだわり成分
「発売から半年、この期間の売り上げ目標の3倍を達成しました」
こう目を輝かせるのは、江崎グリコマーケティング部の稲葉真理子さんだ。同社は昨年10月、「gg(ジージー)」のブランド名でローションとクリームの2種類を発売。ブランド名は、グリコと、製品に含まれるうるおい成分「グリコーゲン」の頭文字からとった。
たくさんのブドウ糖が結合したグリコーゲンは動物の体内に貯蔵され、エネルギー源となることで知られる物質。グリコの社名は、その原点であるキャラメルにグリコーゲンを入れて発売したことに由来する。