パソコン教材の制作を手掛けるウォンツ・ジャパン(福井県鯖江市)は、初めてパソコンを習う中高年、シニア向けの教材「Windows8入門-パソコンの基本と文字入力-」を発売した。
テキストと映像を組み合わせることで、より理解を深められるように工夫を凝らしたパソコン教室向けの教材「クロスラーニング」の新作で、価格は1冊2000円前後。全国のパソコン教室向けに販売し、初年度に3000冊の売り上げを目指す。
米マイクロソフトが開発したパソコンOS「ウィンドウズ8」の基本操作を、イラストや図を多く使ったテキストと映像で分かりやすく解説。インストラクターの負担を軽減し、生徒とのコミュニケーションの増加を促すことで、教室全体のサービスの向上にも貢献する考え。
テキストは、東京都健康長寿医療センター研究所の宇良千秋さん監修の下、認知症予防プログラムの考え方も組み込んだ。たとえば、「今日の朝食メニューを入力」することで、パソコン操作の練習をしながら、記憶力の衰えを防ぐといった、“一石二鳥”の授業を提供できる。
超高齢化社会を迎え、健康に生活できる「健康寿命」を伸ばしたいと望む人が増えている。パソコン教室に通う40~70代の中高年、シニア層からの関心が高い認知症予防をテキストに取り入れることで、教材の付加価値を高めた。
今後は、年内を目標にパソコン操作に慣れてきた人のための活用術を掲載したテキストも発売する計画だ。