経営再建中の半導体大手ルネサスエレクトロニクスが経営トップにオムロンの作田久男会長(68)を迎えることが8日、分かった。作田氏は会長兼最高経営責任者(CEO)に就き、2月に就任したルネサスの鶴丸哲哉社長(58)は続投する。6月下旬の株主総会後の取締役会で正式に決定する。
ルネサスは世界シェアで4割を握る自動車の制御などに用いる半導体「マイコン」などを今後の成長事業としており、オムロンで自動車向け部品事業を主力に育てた作田氏の経営手腕と知見が早期の経営再建に必要と判断したようだ。
ルネサスは発足以来、最終赤字が続き、官民ファンドの産業革新機構とトヨタ自動車など8社が9月末までに総額1500億円を出資して再建する。鶴丸氏は最高執行責任者(COO)を兼務し進行中の工場半減などの構造改革を担う。