保険各社がつくる商品の組み合わせを提案・販売する「保険ショップ」が、街角やショッピングセンター(SC)などで急増している。大手の生命保険会社や損害保険会社と委託契約を結び、顧客の相談を受けて最適な保険を販売し、保険会社から販売手数料を得るビジネスモデルだ。
約15年前から急拡大し、保険ショップの数は全国で約1500もあるといわれる。出店競争が加速する中、保険ショップ草分けの「保険市場」を展開するアドバンスクリエイト(大阪市)が拠点を集約するという真逆の戦略をとりはじめた。業界淘汰(とうた)の前触れなのか、新たなビジネスモデルへの転換点なのか。
複数ハシゴ、「選びたい」消費者
「娘が生まれたので、学資保険加入と、ついでに家族の保険を見直したくて」
大阪市内に住む主婦(32)は今春、大型SC内のある保険ショップを訪ねたが、加入は見送った。「結局、限られた商品をすすめられた気がする。相談する人との相性もあるのかな…」。また他の保険ショップに相談することを検討しているが、保険相談は一件の相談あたり2~3時間かかるだけに次のショップ選びも迷っている。