大日本印刷(DNP)は3日、デジタルサイネージ事業の売上高を、2014年度に50億円、16年度に100億円に引き上げることを明らかにした。印刷会社として培ってきた色調技術で強みを発揮、飲食店のメニューやカタログ、教材などのデジタル化を提案し目標達成を図る。
この実現に向け、同日、台湾の電子機器製造受託大手クァンタコンピューターと、色調用のLSI(大規模集積回路)の共同開発で提携したと発表した。DNPは年内にも、共同開発したLSIの製造を開始。クァンタは来年1月に、このLSIを搭載したノートパソコンやタブレット端末の量産を始める。
このLSIは、実物に近い色の再現や暗いコンテンツを補正する機能に優れるほか、液晶画面が発する可視光線ブルーライトを抑える機能を備える。パソコンなどに搭載すれば、コンテンツを美しく表現できるだけでなく、長時間利用しても目に優しい端末として差別化できる。