会見したエミレーツ航空のティエリー・アンティノリ執行副社長(左から3人目)ら幹部【拡大】
羽田空港の国際化が加速している。アラブ首長国連邦(UAE)の国営航空大手、エミレーツ航空は4日、羽田に新規就航したと発表した。羽田では2013年度末にも国際線の発着枠拡大が予定され、海外航空会社の進出が加速する見通しで、利便性が大幅に高まる一方、顧客争奪戦の激化も予想される。
エミレーツは、羽田とUAEのドバイを結ぶ便を1日1便運航する計画。同社が日本便を運航するのは、ドバイ-成田空港、ドバイ-関西空港に次いで3路線目で、羽田便は主にビジネス客、成田便は観光客の取り込みを図る考えだ。
4日の会見でエミレーツのティエリー・アンティノリ執行副社長は「ドバイをハブに世界77カ国へ向かえる」と述べ、ドバイ経由で欧州などへ向かう際の利便性の高さを強調。3日に閉幕したアフリカ開発会議(TICAD)で、安倍晋三首相がアフリカへの支援を打ち出したことにも触れ、「アフリカ諸国への接続が効率的になる」ともアピールした。
一方で今回の羽田への就航により、貨物部門のエミレーツ・スカイカーゴは日本-ドバイ間の貨物輸送量が1週間当たり160トン増える見通しだ。