外出先のスマートフォン(高機能携帯電話)で、テレビ放送を録画したハードディスク装置にアクセスして好きな番組を視聴できるようになる-。一般社団法人デジタルライフ推進協会(DLPA)が10日、録画番組を個人で利用する「リモートアクセス」に関する共通仕様の採用を電機メーカーに本格的に呼びかけていくと発表した。
同協会は今年1月に共通仕様を策定。すでに共通仕様に対応したネットワーク接続ハードディスク(NAS)がアイ・オー・データ機器などから製品化されており、インターネットを通じてパソコンでは利用可能。富士通が7日にNTTドコモ向けに対応スマホ「アローズシリーズ」を投入した。
ユーザーは、地上デジタル放送の番組をNASに録画しておけば、外出先でスマホからNASにアクセスして番組を視聴できる。番組をダウンロードはできないため、視聴時はスマホからNASを起動させる。
現在は著作権の問題から、個人利用に限定されるが、同協会では「(権利関係など)環境が整えばビジネスの可能性も期待できる」(細野昭雄代表理事)としており、メーカーへの採用を積極的に働きかけていく方針だ。