扇風機や電子レンジについては相手先ブランドによる生産(OEM)を積極的に活用し、生産コストを抑えて品ぞろえを強化する。
ASEAN地域向けの白物家電のうち、OEMを導入した製品は09年度の65モデルから、12年度は229モデルへと約3.5倍に増えた。
ASEAN地域では、さびないよう本体をプラスチック製にし価格も抑えた二槽式洗濯機や、体に直接強い涼風を当てるエアコンなどを販売している。今後も家電の置き方や使い方などの市場調査を強化。14年度には地域別のニーズに合わせた新製品を売り出す計画だ。
ASEAN10カ国の人口は10年の6億人から15年には6億5000万人に増える見通しで、中間層以上も順調に拡大している。一方で、白物家電の普及率はインドネシアで洗濯機が17%、フィリピンでエアコンが14%にとどまるなど低く、シャープは重要市場のASEAN地域に経営資源を重点的に投入する方針。