13日のあべのハルカス近鉄本店(大阪市阿倍野区)の開業に先立ち、隣接する商業施設「あべのマーケットパークキューズモール」の担当者は12日、最後の確認を行った。13日の早朝から「祝あべのハルカス近鉄本店オープン」と書かれたアドバルーンや垂れ幕を掲げるためだ。
競合する近接店が、ライバルの開業を“自腹”で祝うのは異例だ。だが、キューズモールを運営する東急不動産の担当者はこともなげにこういった。
「阿倍野の活性化に向け、ともに取り組んできた。せめてものお祝いの気持ちです」
「町の人、地元の企業、観光、買い物客と一緒に、両社でエリアを盛り上げていきたい」
平成21年11月に行われた阿倍野再開発共同キャンペーンの記者会見。近畿日本鉄道でターミナル開発事業にあたる鉄谷守男氏は、隣に座る東急不動産の吉浦勝博氏と視線を交わしながら、こう強調した。