旭化成ホームズが商品化の検討を進める住宅向け「LED野菜工場」=静岡県富士市【拡大】
LED(発光ダイオード)の光を使って野菜を育てるビジネスが盛り上がりそうだ。旭化成ホームズは、早ければ2014年にも住宅向け栽培設備を商品化するほか、ゼネコン大手の大林組は自ら農業を手がける準備に入った。西松建設もレタス類の生産能力を5倍へ増やすなど、関連事業が広がりつつある。
「この野菜、みずみずしくて、おいしいでしょう」
静岡県富士市にある旭化成ホームズの住宅実験棟で行われているLED野菜工場の実証実験。平居正仁社長は、レタスなど野菜のでき栄えに自信を示す。
野菜工場は、LED照明を使って主に葉もの野菜を水耕栽培する仕組み。手軽に農業を楽しめるメリットがある。
ただ、野菜の生育には約40日かかり、育った野菜を摘み取った後は「しばらく次の生育に時間がかかる」(平居社長)という難点がある。しかし、住宅の新たなインテリアになり、住民の生活の癒やしにもつながるとみて、来年以降の商品化を目指す検討を進めている。