【講師のホンネ】富澤正　商標権が取れる売れる名前 (1/2ページ)

　商標権を取る仕事と一緒に、私は商標権を取ることができる売れる名前の提案をしています。売れる名前は、商品名を見たときに商品を直感的に連想できる名前だと考えます。すなわち、商品名が商品の内容を伝達できる名前だと考えます。その理由は、商品を売るには広告が必要であり、商品名が商品の内容を伝達する広告の役目を持てばそれだけ商品が目につき見てもらえるからです。

　先日、商品の内容を伝達する名前の最たるものとして井村屋の「あずきバー」が商標登録されました。「あずきバー」の商品名は、あずきのアイスバーであることを伝達することができる名前です。さらに、この「あずきバー」が商標登録されたことにより、井村屋以外の会社は、あずきのアイスバーに「あずきバー」とする商品名を付けて販売することができなくなりました。そのため、商標権が取れる中では最強の名前ではないかと思います。

　みなさんも「あずきバー」のような商標権を持ちたいと考えると思います。しかし、井村屋の「あずきバー」が認められたのはあくまで例外です。井村屋の「あずきバー」というくらいに、全国的に有名である場合に限り商標登録がされるのです。そのため、「あずきバー」くらいに有名であることはまずないので、通常は商品の内容をそのまま伝達する名前は登録することはできません。