【ネットろんだん】
工員見習の少年パズーとお下げ髪の少女シータが手を取り合い「バルス」と叫んだ2日夜、ポータルサイト最大手「ヤフージャパン」の画面が音もなく崩れ落ちた。アニメ映画「天空の城ラピュタ」がテレビ放送されると、ネットでは「バルス」と一斉に書き込む“祭り”が毎回発生する。今回はメディアや企業も参加し、過去最大の規模となった。
祭りの主会場のツイッターでは、物語の最高潮の午後11時20分すぎ、「バルス!」の一斉投稿が行われた。一般の利用者だけでなく、有名人や企業、バルスの意味を知らない人までツイートした盛況の結果、ペースは最大で秒間14万3199投稿にも上った。同3万3388投稿で世界一の記録だった今年の新年のあいさつ「あけおめ(あけましておめでとう)」の数字を大幅に更新した。
最初は自然発生
現在はリアルタイム性に優れたツイッターで行われている「バルス祭り」だが、歴史は古い。黎明期(れいめいき)からネットを観察し、出版社インプレスのサイトで連載「やじうまウオッチ」を担当してきたITライター、山崎一幸さん(49)によると、発祥の地は巨大掲示板、2ちゃんねるの中。平成12(2000)年前後にはすでに行われていたという。