国土交通省の有識者検討会は27日、高速道路での運転をIT技術で側面支援する「オートパイロットシステム」実現に向けた2030年代までの計画案をまとめた。車と道路がコミュニケーションを取りながら自動走行を実現させる案で、「世界初となる画期的な内容」(国交省道路局)という。28日に公表する。
計画案の策定は、高度道路交通システム(ITS)構築に向けた取り組みの一環。高速道路上の自動走行を、20年代初頭までに本線上で、30年代をめどに合流部分や渋滞多発の場所で、それぞれ実現を目指す。
自動走行の実現には、車体の技術革新や道路インフラの整備が必要で、関連企業が開発を進め、すでに実証実験にも着手している。具体的には道路側から、目視やレーダーで検知できないカーブや上り坂の先の道路状況を適切なタイミングで伝え、車線変更などの走行を支援することで、安全性を向上させるなどの取り組みが検討されている。
一連の取り組みは、10月に東京で開催されるITS世界会議で報告される予定だ。