【ワシントン=柿内公輔】米交流サイト(SNS)最大手フェイスブックは27日、会員の個人情報をめぐり、欧米など71カ国・地域の政府機関から今年前半に計2万7千件の情報提供要請を受けたとする報告書を発表した。
大半が強盗など一般犯罪捜査に関するものだが、国家安全保障に関するものも含まれる。最も要請が多かったのは米当局で1万1千~2千件。次がインドで3245件、英国1975件、ドイツ1886件と続き、日本も1件あった。
米中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデン容疑者が米当局の個人情報収集の実態を暴露したことを受け、フェイスブックは6月にも、米当局から昨年後半に最大1万件の情報提供要請を受けていたと発表している。
フェイスブックは声明で、「厳重なプロセスで情報提供要請に対処している」と強調した上で、「(情報収集問題に関する)会員の論議に今回の報告が資することを望む」としている。