米飲料大手コカ・コーラはインドで大型投資に踏み切る。同国市場での売り上げ低迷に直面するなか、50億ドル(約4983億円)を投じ、同社の世界売上高においてインド市場を国別で現在の7位から2020年までに5位以内に押し上げる方針だ。現地経済紙エコノミック・タイムズなどが報じた。
商品の品ぞろえを拡充し、物流システムを刷新するなど、インドでのコカ・コーラブランドの強化を図る。昨年11月に発表した投資額30億ドルに20億ドルを上乗せし、同国市場に注力する姿勢を示した。
今年8月には首都ニューデリー近郊のグレーターノイダに同国では57カ所目となる新工場の稼働を開始。投資額は14億ルピー(約21億円)で同国最大級の清涼飲料生産設備を整え、生産能力の増強を目指す。
コカ・コーラは今年でインド参入20年目を迎える。今年4~6月期の同国での売上高は前年同期比20%減、販売本数の伸び率も1%と過去5年間で最も低い水準にとどまり、大型投資で巻き返しを狙いたい意向だ。(ニューデリー支局)