電機、精密機器各社が監視カメラ事業の拡大に取り組んでいる。キヤノンは機器の小型化を図り、ソニーは低価格の製品を投入。パナソニックは死角のない全方位型の製品で競う。防犯意識の向上に加え、2020年の東京五輪開催を見据えたセキュリティーの強化で需要の拡大が見込めるからだ。国内だけでなく新興国市場での拡販も見据えて開発競争が加速している。
小型化と低価格
キヤノンは、インターネットに接続して離れた場所で操作や録画ができるフルハイビジョン(HD)対応のネットワークカメラ「VB-S30D」(9万9800円)を12月に発売する。直径約12センチの丸形で、ズームやカメラが縦横に動く機能を備えたモデルとしては世界最小。
威圧感を抑え、店舗やオフィスに溶け込むデザインを採用した。監視対象の場所から物品がなくなったことなどを自動的に認識する機能も搭載し、監視体制の省力化につながるという。