セメント協会が24日発表した今年度上期(4~9月)のセメント国内需要(輸入分を含む)、前年同期比7・3%増の2289万トンで、3期連続で前年実績を上回った。東日本大震災による復旧工事や首都圏を中心とした再開発工事の増加が全体を押し上げた。下期に向けても「防災対策や都心を中心とした開発工事も増えており、しばらくは堅調に推移する」(矢尾宏会長)としている。
同協会は9月に全国の都市部の民間需要や復興需要の好調を受け、今年度のセメント国内需要を従来予想に比べて100万トン増の4700万トンに上方修正しているが、「被災地復興事業の進捗(しんちょく)の後れや、首都圏の開発工事の職人不足などの課題が解決すれば、さらなる需要増の可能性もある」(矢尾会長)としている。
また、同日発表された9月の国内セメントの販売量は前年同月比6・8%増の389万トンで9カ月連続でプラス。地域別では北陸以外で前年を上回り、インフラ整備や開発工事が増えた北海道、東北、九州、沖縄では2ケタ増となった。