中国人客で混雑する家電量販店ラオックス本店=東京都千代田区【拡大】
日本政府観光局が23日発表した9月の訪日外国人客数(推計値)は、前年同月比31.7%増の86万7100人と、9月としては過去最高を記録した。前年同月を上回るのは8カ月連続で、円安で日本への旅行に割安感が出ていることなどが理由だ。また、尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる日中関係悪化を背景に旅行客の減少が続いていた中国人客は28.5%増で、昨年9月以来1年ぶりにプラスに転じた。
9月31.7%増で最高
1~9月の累計は前年同期比22.4%増の773万1400人。政府は今年の訪日客数1000万人の目標を掲げているが、残り3カ月で毎月76万人程度を稼げば実現する計算だ。記者会見した観光庁の久保成人長官は「1000万人は是が非でも達成したい。その正念場を迎えている」と述べた。
中国からの9月の訪日客数は前年同月比28.5%増の15万6300人と、9月としては過去最高。一方、東京電力福島第1原発の汚染水漏れを背景に、国・地域別で2位の韓国の伸び率が鈍化、12.9%増の16万4500人と今年初めて月間で20万人を割り込んだ。