JR東日本が、若者をターゲットとした「JR SKISKI」キャンペーンで、女優の川口春奈さんらを起用したテレビCMを12月3日から放映している。4人組バンドの「SEKAI NO OWARI」の新曲「スノーマジックファンタジー」に乗せ、ゲレンデ特有の高揚感や恋の予感を描きながら、スノーレジャーが持つ非日常的な魅力を「ぜんぶ雪のせいだ。」というキャッチコピーとともに印象的に打ち出した。
3日から放映されている「ゲレンデマジック編」は、大学生の6人組が、初めての新幹線を使ったスキー旅行という場面設定だ。
主人公は、川口さんが演じる、ちょっとクールで大人っぽい女子。駅のホームで、ポケットの中をいくら探しても切符が見つからずに焦る男子(柳俊太郎さんが演じる)を、「だっさ!」と小ばかにして通り過ぎる。
それでも、ゲレンデではテンションが上がり、みんなで雪合戦。すると、スキーウエアを身にまとい、ひとり黙々とスキーの準備をする柳さん演じる男子の普段とは違う姿に目を奪われてしまう。思わず見とれていると、雪玉が側頭部を直撃。雪の上にゆっくりと倒れながら、「えっ? なに? これが、ゲレンデマジック。」と驚きを隠せない。
撮影は10月下旬、新潟県湯沢町にあるJR東日本のガーラ湯沢駅やGALA湯沢スキー場で実施。当時、ガーラ湯沢駅は休業期間で、駅ホームのシーンでは新幹線を臨時で動かした。GALA湯沢スキー場も、まだ雪がない状態だったため、降雪機で撮影前日から雪を降らせるなどした。
JR東日本によると、川口さんの頭に雪玉がぶつかるシーンでは、良いぶつかり方の画が撮れるまで、何回も撮り直しを重ねたという。また、撮影スタッフの中から野球のピッチャー経験者を探し、雪玉を投げもらうなどの工夫もした。
9日からは「しないの?」編も放映されている。
若者のスキー離れが叫ばれて久しいが、JR東日本の冨田哲郎社長は12月3日の記者会見で「潜在的な需要はかなりある」と強調。昨年は6季ぶりに「JR SKISKI」のテレビCMを展開した。若者に人気のタレントを起用したCMを通じて、スノーレジャーブームの再燃を目指す。