■封筒の3辺カットで中身確認
事務効率化コンサルタントとして活躍するオダギリ展子さんは、自身の経験から学んだミスのない事務や、効率化の手法をブログやメルマガなどで発信し高い評価を受けている。どのように事務の効率化を実現してきたのかを聞いた。
--「事務」に着目したきっかけは何だったのか
「当初はメーカーに勤務していたのですが、以前から好きだった英語に関われる仕事がしたいと思い、英文事務の募集をしていた特許事務所に転職しました。その事務所には独特の『おきて』があり、そこで実践したことが後の事務効率化を進めるきっかけになったと思います」
--おきての具体的な内容は
「例えば、送られてきた封筒は必ず3辺を切って開けるようしていました。中身を取り出す際に上辺だけを開封して確認しても、封筒内に書類などが残っている可能性があります。そのリスクを防ぐために3辺をカットしてペラ1枚の状態にしたうえで中身を取り出すのです」
「後に勤めた貿易商社では、古い封筒を社内便用に使っていました。あるとき、その整理をしていると何か残っているような感じがして、中を改めると重要書類が入っていました。幸いトラブルにはならなかったようですが、封筒の3辺をカットするやり方は間違っていなかったのだなと改めて思いました」
--特許事務所での仕事は
「国際部で外国に特許申請する業務をしていました。重要だったのは期限管理です。ペナルティーを払えば済むものもありますが、受け付けてもらえないものもあり、出願書類や回答などの提出期限には細心の注意を払って業務を行いました」(ライター 金田雄一)
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(編集協力)近代セールス(www.kindai-sales.co.jp)
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【プロフィル】オダギリ展子
おだぎり・のぶこ メーカー、特許事務所勤務を経て貿易事務スタッフを経験。現在は事務効率化コンサルタントのほか、セミナー講師としても活躍。著書に「最強の文具活用術」(PHP研究所)など。