監査法人トーマツが8日発表した2013年の企業リスクマネジメント調査によると、優先して対応すべき問題として「海外拠点の運営に係(かかわ)るリスク」を挙げた企業の割合が最も高かった。海外進出が加速するなか、中国や韓国との関係悪化などもあり、海外業務運営に難しさを感じている企業が多いようだ。
海外拠点の運営に係るリスクを選んだ企業は29%で、前回の28%を上回った。また、海外拠点をもつ企業のうち80%が海外拠点をリスクマネジメントの対象としており、そのうち69%が「適切に構築できているとはいえない」と回答した。
2位は「情報漏洩(ろうえい)」。サイバー攻撃やSNS(交流サイト)利用者増加を背景に、前回の19%から28%に増加した。東日本大震災の影響から2011年、12年に連続して1位だった「地震・風水害など災害対策の不備」は3位に後退した。
調査はトーマツ企業リスク研究所が02年から実施しており、今回は223社から回答を得た。