【午年に翔ける】TDK社長・上釜健宏さん(56) (1/2ページ)

2014.1.18 05:00

 ■ICT、車載、産業機器分野に重点

 --2014年の世界経済をどうみるか

 「世界経済は総じて、昨年よりも回復に向かっていくと予想している。世界経済の牽引(けんいん)役である米国経済の行方が、量的金融緩和の縮小などで、どの程度影響を受けるかが鍵になるが、『ものづくり』の復活を遂げた米経済は底堅いとみている。今年はソチ冬季五輪なども開かれ、2020年の東京五輪の前哨戦として、デジタル家電の販売など経済への波及効果などが注目される。これまで、当社は一連の構造改革を進めてきたが、一定の成果が見られたところで、今年は成長戦略へとかじを切り替えるつもりだ」

 --どの分野の電子部品に注力するのか

 「重点戦略分野としては、ICT(情報通信技術)、車載、産業機器の3分野に狙いを定める。インダクタ(信号を整えたり電圧を安定させる働きをする受動部品)やトランス(変圧器)をはじめ、アクチュエータ(駆動装置)などにこれまで蓄積した素材技術を駆使する。表面弾性波(SAW)フィルターでは、他の製品で培った技術を応用するなど、競争力のある製品を投入していく。また、エネルギー・インフラや医療・メディカル分野専門チームの編成を検討するなど、事業拡大に力を入れていきたい」

 --電子部品の市場動向は

 「スマートフォン(高機能携帯電話)分野の電子部品が引き続き牽引役となる。スマホは先進国では成熟化し、伸びが鈍化する可能性もあるが、新興国などではまだ伸びる。基地局などのインフラが整えば、バッテリーなどの需要が高まるだろう。また、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の普及が進み、車載分野も着実に伸びるとみている」

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