三菱ケミカルホールディングス(HD)は6日、健康や医療関連などのヘルスケア事業を統括する子会社「生命科学インスティテュート(LSI)」を4月に設立すると発表した。HD傘下のヘルスケア関連4社間の相乗効果を引き出し、在宅医療や健康サービスなどの分野へ事業を拡大する。
LSIを化学や製薬などに続く5番目の主力事業会社と位置づけ、ヘルスケア事業の売上高を現在の約1200億円から平成32年に5千億円に引き上げたい考えだ。
LSIの社長には田辺三菱製薬の加賀邦明専務執行役員を起用。資本金は30億円で、傘下にヘルスケア関連事業を担う三菱化学メディエンス、エーピーアイコーポレーションなど4社を置く。連結従業員数は約5100人を予定している。
診断装置製造や臨床検査など縦割りだった事業を横で連結させ、予防医療や在宅医療、遠隔医療などの分野に事業を広げていく。
同日会見したHDの小林喜光社長は「医療費を抑制し、健康を維持しながら老齢を迎えられるようなヘルスケアソリューション産業を根付かせたい」と意気込みを語った。