就職情報サイトは企業の情報が掲載され、そこに学生が応募する仕組みだ。これに対してニューインデックスは、正反対の手法によるサイト「ガクセン」を運営する。団体のリーダーなどとして活躍する行動的で優秀な学生に、企業から接触できるようにした。津田武社長は「登録学生は基本的に熱い。経営者のビジョンを直接聞いて『この社長と一緒にやりたい』と思ってもらえるようになる場を積極的に提供したい」と語る。
--どういった学生をターゲットにしているのか
「企業によって『優秀』の定義は異なるが、社会の課題を感じて団体を立ち上げるなど、自分でアクションを起こす学生に注目している。行動の過程で壁にぶち当たるのは必至だが、仲間の力を使って上手に解決するからだ。突破力を備えた人材は企業にとって不可欠で、幹部候補となる。また、トラウマを克服したタイプも魅力的だ。例えば小学校のときに事故で両親を亡くし失意のどん底からはい上がって頑張るような人は、ストレス耐性に秀でている。こうした学生は何かしらの解決の糸口を見つける能力が高いはずだ」
--学生はどのような形で選考しているのか
「学生団体のホームページなどを通じて人脈を着々と広げてきた。現在は多くのネットワークを構築している学生に直接アプローチし、人材を紹介してもらう方法が主流。頑張っている学生の周囲には、同じようなタイプが多い点を踏まえた戦略だ。その上で専任の取材担当者が一人一人に実際に会って具体的な活動内容を2~3時間かけて聞き、記事化する。写真と動画も撮る。サイトを閲覧した採用担当者が関心を持った場合、面談依頼をすれば各個人のメールに届く仕組みだ」