【社外の羅針盤　日本取締役協会】（７－３）「支え」になり社員にも安心感 (3/3ページ)

　欧米に比べるとどうにも中途半端な印象がぬぐえない改正案。しかし、確実に日本取締役協会が提言している方向へと進んでいる。

　選任義務はなくても、選任しない理由を株主総会で説明するのは大いなるプレッシャーになるはずだ。しかも、この流れは逆進することはないだろう。

　日本取締役協会は、こうした流れを後押しするとともに、その機能の発揮に向けたサポートを強めている。今回、澤口実弁護士が中心となってとりまとめた提言をはじめ、記者発表の様子などについても、同協会のホームページ（ｈｔｔｐ：／／ｗｗｗ．ｊａｃｄ．ｊｐ／）で公開。今後の取り組みについても順次、同ページ上で発信していくとしている。

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　■取締役と監査役の役割　　　　

　　　　　　　　　　　　取締役　監査役　

　不祥事の防止　　　　　　○　　　○　

　収益性・効率性の向上　　○　　　×　

　経営者の交代　　　　　　○　　　×

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【プロフィル】澤口実

　さわぐち・みのる　１９９１年東京大学法学部卒業、９３年弁護士登録、森綜合法律事務所（現森・濱田松本法律事務所）所属。２０００年、産業構造審議会新成長政策小委員会企業法制分科会委員。０５年から一橋大学法科大学院講師。１２年、経済産業省「コーポレート・ガバナンスシステムの在り方に関する研究会」委員。