NTTドコモがスマートフォン(高機能携帯電話)の通話料金に6月から定額制を導入することが9日、分かった。月額約2700円で相手の携帯電話会社や通話時間帯にかかわらず何分でも通話できるようになる。また、家族で契約すればデータ通信料金が最大半額程度になる新たな料金プランも導入、高止まりしているといわれるスマホの料金プランを実質的に大幅値下げして、鈍化傾向にあるスマホ契約数の伸びを狙う。10日にも発表する。
ドコモの場合、高速データ通信「LTE」対応スマホの通話料は、同社の契約者間の通話には月額1410円で定額サービスを提供しているが、他社の契約者との通話は30秒21円で、定額サービスを設定していない。
このため、スマホの通話料を引き下げる「LINE」など、無料通話アプリ(実行ソフト)の普及に伴い、ドコモを含む携帯電話大手の音声通話収入の減少が続いている。
ドコモは「ボイス・オーバー・LTE(VoLTE)」と呼ぶ技術をいち早く商用化して、LTE環境での音声通話を実現。通話相手の契約会社にかかわらず誰とでも話せる完全定額制に踏み切ることで、音声通話収入の低下に歯止めをかけたい考えだ。