□三枝和哉 大正商事代表取締役社長 業界SNS主催
■「マイナスイメージ」で驚きの回答結果
今年の全国青年部会の勉強会で実施したワークショップ型のディスカッション。その議論の資料として、ワールド・ワイズ・ジャパン協力のもと、パチンコをしない人々へのアンケートを実施した。2日間のモバイル調査で2000人を超える有効回答を得ることができたが、そのアンケート設計の段階で「どうしてパチンコをしないのか」という質問項目は排除した。
なぜパチンコをしないのか。業界内で実施される一般を対象にしたアンケートでは当たり前のように設定されるこの質問。たとえば、音楽への志向を探る調査で「なぜ、音楽を聴かないのか」「なぜ、バンドをしないのか」と聞くアンケートを私は見たことがない。もし、そういう項目があったとしても、しない人の答えは「音楽に興味がないから」と、「関心がない」との回答に集約されるだろう。同様に、パチンコも「しない理由」は「関心がない」からだ。さまざまなレジャーや趣味の対象が存在する中で、「しない理由」を聞くのはナンセンス。「なぜ、しないのか」と問いたいのは、業を提供しているサイドのエゴに他ならない。パチンコをしない人の意見に耳を傾ける際には、まず、この認識を持ってフラットに遊技業というレジャーを捉える必要がある。