西武ホールディングスが東証第1部に上場したことを祝うセレモニーで鐘を打つ後藤高志社長=23日午後、東京・日本橋兜町の東証【拡大】
西武鉄道やプリンスホテルなどを傘下に持つ西武ホールディングス(HD)は23日、東京証券取引所第1部に上場した。2004年12月に西武鉄道が有価証券報告書の虚偽記載で上場廃止となって以来、約9年4カ月ぶりに株式市場に復帰。初値は売り出し価格と同じ1600円で、終値は1770円と初日の取引を最高値で終えた。東京都内で記者会見した後藤高志社長は「いい形で上場できた」と感想を述べた。
終値ベースの株式時価総額は約6055億円。上場する首都圏の私鉄の中では東京急行電鉄(8137億円)、小田急電鉄(6559億円)に次ぐ水準で、東武鉄道(5377億円)などを上回った。
会見で後藤社長は「リストラは一巡した。今後は、成長戦略をスピード感を持って実現していく」と強調。グループの強みになる事業として、プリンスホテルを擁するホテル・レジャー事業、東京23区内を中心に優良な不動産を保有している不動産事業、西武鉄道を中心とした都市交通・沿線事業を挙げた。