日本製紙連合会が20日発表した4月の紙・板紙の国内出荷量は前年同月比3.0%減の210万9000トンとなり、10カ月ぶりに前年を下回った。消費税増税による駆け込み需要の反動減は、主要品種で目立った。
品種別では印刷・情報用紙が4.8%減の66万トン、トイレットペーパーやティッシュペーパーの衛生用紙が14.3%減の13万3000トンと大きく減少した。
一方、3月末の発注分が4月にずれ込んだ分や在庫の積み増しなどから、包装用紙が3.6%増、白板紙が1.7%増だった。
輸出は4.2%増と20カ月連続で増加。紙は東アジアや東南アジア向けを中心に1.1%減と20カ月ぶりに減少したが、板紙が25.7%増と旺盛だった。
製紙連の進藤清貴会長(王子ホールディングス社長)は「想定よりもいいぐらいだ」と指摘したうえで、「5月もそれほど落ちているとは聞いていない。このまま行けば、(反動減からの)回復は早いかもしれない」との見通しを明かした。