東電、葛野川揚水発電所公開 夏場乗り切る最新鋭機

2014.5.28 17:13

東京電力葛野川揚水発電所。手前の赤い部分が4号機、奥の網が貼られている部分は3号機の建設予定地=28日、山梨県大月市(藤原章裕撮影)

東京電力葛野川揚水発電所。手前の赤い部分が4号機、奥の網が貼られている部分は3号機の建設予定地=28日、山梨県大月市(藤原章裕撮影)【拡大】

  • 東京電力葛野川揚水発電所4号機の水車を動かす軸。発電時に高速回転する=28日、山梨県大月市(藤原章裕撮影)

 東京電力は28日、山梨県大月市の葛野川(かずのがわ)揚水式発電所4号機(出力40万キロワット)を報道陣に初公開した。東日本大震災前は計画を先送りしていたが、震災後の電力不足を受けて、突貫工事で完成させた。2月から試運転に入り、6月に営業運転を始める。今夏の需要ピーク期を乗り切るための「最新鋭機」だ。

 揚水式発電は、高低差のある2つのダムをつくり、電力需要が少ない夜間に下のダムから上のダムに水をくみ上げ、電力需要が高まれば下のダムに放流して発電する。原子力や火力発電に比べて出力調整しやすく、需給変動に応じて短時間の稼働を繰り返す。

 葛野川発電所のダム高低差は714メートルと揚水式では世界最大。1、2号機(各40万キロワット)の稼働は1999~2000年。3、4号機は電力需要の伸び悩みから工事が中断されていたが、震災後、まず4号機の建設が再開された。

 この日、4号機は直径4.6メートル、重さ50トンの水車を回転させて試運転した。葛野川初の「可変速機」で、需給に応じて水車の回転速度を微調整できるため、従来の揚水式より周波数を安定させやすく、電気の品質を保ちやすいという。

 東電の揚水式発電所の総出力は約770万キロワットと北海道電力の全発電設備(総出力約750万キロワット)を上回る。

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