凸版印刷と臨床検査機器大手のシスメックスは9日、遺伝子解析・検査事業で提携すると発表した。凸版の子会社で遺伝子受託解析サービスなどを手がける「理研ジェネシス」を両社の出資する共同出資会社に衣替えし、今後の遺伝子分野の事業拠点とする。
両社は個人の遺伝子情報をもとに、薬の効きやすさや副作用などを調べる遺伝子解析や遺伝子検査事業を進めていく。
理研ジェネシスが第三者割当増資を実施し、凸版とシスメックスがそれぞれ引き受ける。出資比率は凸版が63・2%、シスメックスが36・5%になる。
凸版は理化学研究所などと共同で2007年に理研ジェネシスを設立した。ただ、これまで研究機関向けが中心だったため、シスメックスとの提携で、海外も含め、薬品メーカーや医療機関などに販路を広げるとともに製品・サービスの開発なども進める。
理研ジェネシスは10年後に売上高100億円以上を目指す考えだ。