東日本大震災以降、在宅勤務やITを活用して場所や時間にとらわれずに働くテレワークに注目が集まった。その結果、ネット上で仕事を依頼する側と請け負う側のマッチングを図るクラウドソーシングが急速に浸透している。矢野経済研究所によると、2011年度から17年度までのクラウドソーシング市場は、平均成長率が年79.3%で、17年度には1474億円に達する見通しだ。クラウドソーシングサービス「サグーワークス」を手掛けるウィルゲートの小島梨揮社長は「今まで働きづらかった人にとって、新しいワークスタイルとなるよう市場をつくる」と意気込みを語る。
--サグーワークスの会員数が伸びている
「12年12月にサービスを開始した。その月の会員は2000人だったが半年後に2万人を突破し、1年たたずに3万人を超え、今は4万7000人と1年半で急成長した。16年までには10万人超を目指す。パソコンのキーボードで文章が入力できれば、だれでもできる仕事を紹介している。家事や子育て、通学の合間などでもパソコンさえ使える環境にあれば仕事ができる。学生や主婦、高齢者まで幅広い求職者のニーズに合ったことで利用者が広がった」
--紹介している仕事は
「サイトのテキスト作成の依頼を仲介している。例えば『ダイエットについて』というテーマであれば『一番効果があった経験』『おすすめできない方法』など、自分の体験さえ書けばいい。ほかに『料理』『子育て』などから、自分で書けそうなテーマを選ぶことができる。書いたものが承認されれば、あらかじめ決められたポイントが付与される。文章を作成する報酬は条件によって異なるが、中心となっているのは50~100ポイントの作業だ。1ポイントは1円で現金に換金することもできる」