□北洋銀行「ぶどうワイナリープロジェクト」
■6次産業化応援ファンドで資金調達
「オチガビワイナリー」の落希一郎専務が北海道余市町でワイナリーを始めるにあたって浮上したのが、資金面の課題だ。当初、土地代やレストラン建築費などで合計1億5000万円程度を見積もっていた。だが、レストラン建築費だけで2億5000万円、土地やワイン醸造設備の費用などを合わせた必要資金は3億7000万円に膨れ上がった。
一方、第一人者の落氏が余市町でワイナリーを経営するという情報は北洋銀行にも届き、営業店の支店長が落氏から聞いた事業内容の情報を本部のフードビジネス推進室に伝えた。以後、落氏と二人三脚でファンドを活用したスキームの組成や事業・資金計画の立案に取り組んだ同推進室の越田雄三管理役はこう語る。
「落氏のワイナリー事業への熱意や実績から、計画の実現性は高いと判断した。新潟のワイナリーは市街地から離れているにも関わらず、にぎわっており、地域活性化の見地からも支援を検討したいと考えた」
事業内容も(1)地場産品の加工による地産地消(2)醸造施設やレストランの併設による第2次、3次産業の融合(3)第1次産業を起点とした新たな雇用の創出(4)地域活性化-など、6次産業化の目的に合致。そこで越田氏は北洋6次産業化応援ファンドを使った資金調達を提案した。